Python実行方法の種類(REPL、スクリプト、Jupyter)
目次
このレッスンで学ぶこと
- Pythonプログラムを実行する3つの方法
- それぞれの方法の使い分け
- 実際にREPLを使ってみる
- どの方法をいつ使うべきか
なぜ複数の実行方法があるのか?
前回のレッスンでは、print("Hello World") というプログラムを書きました。でも、このプログラムをどうやって実行するのでしょうか?
実は、Pythonには主に3つの実行方法があります。それぞれに適した使い道があり、状況に応じて使い分けます。
3つの実行方法:
- REPL(対話モード): 1行ずつ実行して、すぐに結果を見る
- スクリプト実行: ファイルに保存したプログラムを実行する
- Jupyter Notebook: ブラウザ上でコードと説明を組み合わせて実行する
料理に例えるなら、「味見(REPL)」「本格的な調理(スクリプト)」「レシピ記録(Jupyter)」のようなものです。
💡 豆知識: REPLは「Read-Eval-Print Loop」の略で、「読んで、評価して、表示して、繰り返す」という意味です。
1. REPL(対話モード)
REPLとは?
REPLは、Pythonと「対話」するように、1行ずつコードを書いて実行できる方法です。
特徴:
- コードを書いたらすぐに実行される
- 結果がその場で表示される
- ちょっとした計算や動作確認に便利
REPLの起動方法
Windows:
- コマンドプロンプトを開く
pythonと入力してEnter
Mac/Linux:
- ターミナルを開く
python3と入力してEnter
すると、以下のような画面が表示されます:
Python 3.11.0 (main, Oct 24 2022, 18:26:48)
[Clang 14.0.0 (clang-1400.0.29.202)] on darwin
Type "help", "copyright", "credits" or "license" for more information.
>>>
この >>> がプロンプト(入力待ち状態)です。
REPLを使ってみよう
例1: 簡単な計算
Python>>> 1 + 1 2 >>> 10 * 5 50 >>> 100 / 4 25.0
計算式を入力すると、すぐに答えが表示されます。電卓のように使えます。
例2: 文字列の表示
Python>>> print("Hello World") Hello World >>> "Python" 'Python'
print() を使わなくても、値を入力するだけで表示されます。
例3: 変数の使用
Python>>> name = "太郎" >>> name '太郎' >>> age = 25 >>> age 25 >>> age + 5 30
変数に値を保存して、後から使うこともできます。
REPLの終了方法
方法1: exit()を使う
Python>>> exit()
方法2: Ctrl+Dを押す(Mac/Linux)
Python>>> [Ctrl+D]
方法3: Ctrl+Zを押してEnter(Windows)
Python>>> [Ctrl+Z] [Enter]
REPLが適している場面
- ちょっとした計算をしたいとき
- 関数の動作を確認したいとき
- 新しいライブラリを試すとき
- エラーの原因を調べたいとき
例: 「この関数、どう使うんだっけ?」と思ったら、REPLで試してみる。
2. スクリプト実行
スクリプトとは?
スクリプトは、Pythonコードを .py ファイルに保存して実行する方法です。
特徴:
- 複数行のプログラムを保存できる
- 何度も繰り返し実行できる
- 他の人と共有できる
- 本格的なプログラム開発に使う
スクリプトの作成と実行
ステップ1: ファイルを作成する
テキストエディタ(メモ帳、VS Codeなど)で、以下の内容を書きます:
Python# hello.py print("Hello World") print("Pythonスクリプトを実行しています") print("これは3行目です")
ファイル名を hello.py として保存します。
保存場所の例:
- Windows:
C:\Users\YourName\Documents\hello.py - Mac/Linux:
/Users/YourName/Documents/hello.py
ステップ2: ファイルがあるフォルダに移動する
スクリプトを実行する前に、ファイルを保存したフォルダ(ディレクトリ)に移動する必要があります。
cd(Change Directory)コマンドを使う:
Windows(コマンドプロンプト):
Shell# Documentsフォルダに移動する例 cd C:\Users\YourName\Documents
Mac/Linux(ターミナル):
Shell# Documentsフォルダに移動する例 cd /Users/YourName/Documents
現在のフォルダを確認する方法:
Windows:
Shell# 現在いるフォルダのパスが表示される cd
Mac/Linux:
Shell# 現在いるフォルダのパスが表示される pwd
ファイルがあるか確認する:
Windows:
Shell# フォルダ内のファイル一覧を表示 dir
Mac/Linux:
Shell# フォルダ内のファイル一覧を表示 ls
hello.py が一覧に表示されればOKです。
ステップ3: スクリプトを実行する
ファイルがあるフォルダに移動したら、実行できます。
Windows(コマンドプロンプト):
Shellpython hello.py
Mac/Linux(ターミナル):
Shellpython3 hello.py
実行結果:
Hello World
Pythonスクリプトを実行しています
これは3行目です
スクリプトの例
例1: 簡単な計算プログラム
Python# calculator.py # 消費税計算プログラム price = 1000 tax_rate = 0.1 tax = price * tax_rate total = price + tax print(f"商品価格: {price}円") print(f"消費税: {tax}円") print(f"合計: {total}円")
実行結果:
商品価格: 1000円
消費税: 100.0円
合計: 1100.0円
例2: 繰り返し処理
Python# greeting.py # 複数の人に挨拶するプログラム names = ["太郎", "花子", "次郎"] for name in names: print(f"こんにちは、{name}さん!")
実行結果:
こんにちは、太郎さん!
こんにちは、花子さん!
こんにちは、次郎さん!
スクリプトが適している場面
- ある程度の規模のプログラムを書くとき
- 繰り返し実行したいとき
- プログラムを保存して管理したいとき
- 他の人と共有したいとき
- 自動化したいとき(毎日実行など)
例: 毎週実行する報告書作成プログラムなど。
3. Jupyter Notebook
Jupyter Notebookとは?
Jupyter Notebookは、ブラウザ上でPythonコードを実行できる環境です。
特徴:
- コードと説明文を一緒に書ける
- 実行結果がその場に表示される
- グラフや表を美しく表示できる
- データ分析や学習に最適
Jupyter Notebookのインストール
Shell# pip を使ってインストール pip install jupyter
Jupyter Notebookの起動
Shelljupyter notebook
すると、ブラウザが自動で開き、Jupyter Notebookの画面が表示されます。
Jupyter Notebookの使い方
セル(Cell)とは
Jupyter Notebookでは、「セル」という単位でコードや文章を書きます。
セルの種類:
- コードセル: Pythonコードを書く
- Markdownセル: 説明文を書く(見出し、箇条書きなど)
例: データ分析の記録
Python# セル1(Markdownセル) # 売上データ分析 このノートブックでは、2024年の月別売上を分析します。 # セル2(コードセル) sales = [100, 120, 150, 130, 140, 160] print(f"合計売上: {sum(sales)}万円") print(f"平均売上: {sum(sales) / len(sales)}万円") # 実行結果: # 合計売上: 800万円 # 平均売上: 133.33万円 # セル3(コードセル) import matplotlib.pyplot as plt plt.plot(sales) plt.title("月別売上推移") plt.xlabel("月") plt.ylabel("売上(万円)") plt.show() # 実行結果: # (グラフが表示される)
Jupyter Notebookが適している場面
- データ分析をするとき
- 学習記録を残したいとき
- 他の人に分析結果を共有したいとき
- グラフや表を含むレポートを作りたいとき
例: 売上データを分析して、グラフ付きのレポートを作成する。
3つの方法の比較
| 方法 | 用途 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| REPL | 動作確認、簡単な計算 | すぐに試せる、対話的 | 保存されない、複数行は不便 |
| スクリプト | 本格的な開発、自動化 | 保存・共有できる、大規模開発向き | すぐに試すには手間 |
| Jupyter | データ分析、学習記録 | 説明とコードを一緒に管理、グラフ表示 | 起動が必要、Webブラウザが必要 |
使い分けの例
場面1: 新しい関数を学ぶとき
1. REPLで基本的な使い方を試す
2. 理解したら、スクリプトファイルに保存
3. より詳しく学ぶならJupyterで記録
場面2: データ分析プロジェクト
1. Jupyterで探索的にデータを分析
2. 確定した処理をスクリプトファイルにまとめる
3. 定期実行するスクリプトとして利用
場面3: プログラミング学習
1. REPLで文法を試す
2. 練習問題をスクリプトファイルで解く
3. 学習記録をJupyterにまとめる
よくある間違い
間違い1: REPLでファイルを実行しようとする
Python# ❌ 間違い >>> python hello.py File "<stdin>", line 1 python hello.py ^ SyntaxError: invalid syntax
原因: REPLの中では、Pythonコードしか実行できません。ファイルを実行するには、REPLを終了してから、コマンドプロンプト/ターミナルで実行します。
Python# ✅ 正しい >>> exit() # まずREPLを終了 $ python hello.py # コマンドプロンプトで実行
間違い2: スクリプトに >>> を書いてしまう
Python# ❌ 間違い(hello.pyの中身) >>> print("Hello") >>> print("World")
原因: >>> はREPLのプロンプトであり、スクリプトファイルには書きません。
Python# ✅ 正しい(hello.pyの中身) print("Hello") print("World")
間違い3: Jupyterを起動せずにファイルを開く
# ❌ 間違い
ダブルクリックで .ipynb ファイルを開く
→ テキストエディタで開いてしまい、読めない
原因: Jupyterのファイル(.ipynb)は、Jupyter Notebookを起動してから開く必要があります。
Shell# ✅ 正しい jupyter notebook # まずJupyterを起動 # ブラウザでファイルを選択して開く
練習問題
問題1(基礎)⭐☆☆
3つの実行方法の名前を挙げてください。
💡 ヒント
このレッスンで説明した順番に答えてみましょう。
✅ 解答例
- REPL(対話モード)
- スクリプト実行
- Jupyter Notebook
解説: それぞれに適した使い道があります。学習の最初はREPLとスクリプトを中心に使い、データ分析を学ぶ段階でJupyterも使い始めるのがおすすめです。
問題2(基礎)⭐☆☆
以下の場面で、どの実行方法が最適か考えてください:
a) 「10 × 15 はいくつだっけ?」とちょっと計算したい b) 毎週実行する売上集計プログラムを作りたい c) データ分析の結果をグラフ付きでレポートにまとめたい
💡 ヒント
- すぐに試したい → REPL
- 保存して繰り返し使いたい → スクリプト
- 説明とコードを一緒に管理したい → Jupyter
✅ 解答例
a) REPL(対話モード)
- 理由: ちょっとした計算なので、すぐに試せるREPLが最適
b) スクリプト実行
- 理由: 繰り返し実行するプログラムは、ファイルに保存して管理する
c) Jupyter Notebook
- 理由: グラフと説明を一緒に表示できるため、レポート作成に最適
解説: 状況に応じて適切な方法を選ぶことで、効率的に作業できます。最初は使い分けが難しいかもしれませんが、使っていくうちに自然と分かるようになります。
問題3(応用)⭐⭐☆
REPLで以下の操作を試してみましょう(実際に手を動かす問題です):
- REPLを起動する
10 + 20を計算するmessage = "Python"と入力するmessageと入力して、変数の中身を確認する- REPLを終了する
💡 ヒント
- Windows: コマンドプロンプトで
python - Mac/Linux: ターミナルで
python3 - 終了:
exit()または Ctrl+D(Mac/Linux)、Ctrl+Z→Enter(Windows)
✅ 解答例
Python# REPLを起動 $ python # 計算 >>> 10 + 20 30 # 変数に代入 >>> message = "Python" # 変数の確認 >>> message 'Python' # REPLを終了 >>> exit()
解説: REPLでは、このように対話的にPythonを実行できます。新しい文法や関数を学ぶときは、まずREPLで試してみるのがおすすめです。間違えても大丈夫なので、どんどん試してみましょう。
まとめ
このレッスンでは、Pythonの実行方法を目的別に使い分ける考え方を学びました。
- Pythonの代表的な実行方法として、REPL、スクリプト、Jupyter Notebookを整理しました。
- REPLは短いコードの確認や試行錯誤に向いていることを理解しました。
- スクリプト実行は、コードを保存して再利用する開発に適していると確認しました。
- Jupyter Notebookは、コードと説明を一体で扱う学習・分析に有効であると学びました。
- 作業内容に応じて実行方法を選ぶことが、効率的な学習と開発につながると理解しました。
Python実行方法の種類(REPL、スクリプト、Jupyter)
目次
このレッスンで学ぶこと
- Pythonプログラムを実行する3つの方法
- それぞれの方法の使い分け
- 実際にREPLを使ってみる
- どの方法をいつ使うべきか
なぜ複数の実行方法があるのか?
前回のレッスンでは、print("Hello World") というプログラムを書きました。でも、このプログラムをどうやって実行するのでしょうか?
実は、Pythonには主に3つの実行方法があります。それぞれに適した使い道があり、状況に応じて使い分けます。
3つの実行方法:
- REPL(対話モード): 1行ずつ実行して、すぐに結果を見る
- スクリプト実行: ファイルに保存したプログラムを実行する
- Jupyter Notebook: ブラウザ上でコードと説明を組み合わせて実行する
料理に例えるなら、「味見(REPL)」「本格的な調理(スクリプト)」「レシピ記録(Jupyter)」のようなものです。
💡 豆知識: REPLは「Read-Eval-Print Loop」の略で、「読んで、評価して、表示して、繰り返す」という意味です。
1. REPL(対話モード)
REPLとは?
REPLは、Pythonと「対話」するように、1行ずつコードを書いて実行できる方法です。
特徴:
- コードを書いたらすぐに実行される
- 結果がその場で表示される
- ちょっとした計算や動作確認に便利
REPLの起動方法
Windows:
- コマンドプロンプトを開く
pythonと入力してEnter
Mac/Linux:
- ターミナルを開く
python3と入力してEnter
すると、以下のような画面が表示されます:
Python 3.11.0 (main, Oct 24 2022, 18:26:48)
[Clang 14.0.0 (clang-1400.0.29.202)] on darwin
Type "help", "copyright", "credits" or "license" for more information.
>>>
この >>> がプロンプト(入力待ち状態)です。
REPLを使ってみよう
例1: 簡単な計算
Python>>> 1 + 1 2 >>> 10 * 5 50 >>> 100 / 4 25.0
計算式を入力すると、すぐに答えが表示されます。電卓のように使えます。
例2: 文字列の表示
Python>>> print("Hello World") Hello World >>> "Python" 'Python'
print() を使わなくても、値を入力するだけで表示されます。
例3: 変数の使用
Python>>> name = "太郎" >>> name '太郎' >>> age = 25 >>> age 25 >>> age + 5 30
変数に値を保存して、後から使うこともできます。
REPLの終了方法
方法1: exit()を使う
Python>>> exit()
方法2: Ctrl+Dを押す(Mac/Linux)
Python>>> [Ctrl+D]
方法3: Ctrl+Zを押してEnter(Windows)
Python>>> [Ctrl+Z] [Enter]
REPLが適している場面
- ちょっとした計算をしたいとき
- 関数の動作を確認したいとき
- 新しいライブラリを試すとき
- エラーの原因を調べたいとき
例: 「この関数、どう使うんだっけ?」と思ったら、REPLで試してみる。
2. スクリプト実行
スクリプトとは?
スクリプトは、Pythonコードを .py ファイルに保存して実行する方法です。
特徴:
- 複数行のプログラムを保存できる
- 何度も繰り返し実行できる
- 他の人と共有できる
- 本格的なプログラム開発に使う
スクリプトの作成と実行
ステップ1: ファイルを作成する
テキストエディタ(メモ帳、VS Codeなど)で、以下の内容を書きます:
Python# hello.py print("Hello World") print("Pythonスクリプトを実行しています") print("これは3行目です")
ファイル名を hello.py として保存します。
保存場所の例:
- Windows:
C:\Users\YourName\Documents\hello.py - Mac/Linux:
/Users/YourName/Documents/hello.py
ステップ2: ファイルがあるフォルダに移動する
スクリプトを実行する前に、ファイルを保存したフォルダ(ディレクトリ)に移動する必要があります。
cd(Change Directory)コマンドを使う:
Windows(コマンドプロンプト):
Shell# Documentsフォルダに移動する例 cd C:\Users\YourName\Documents
Mac/Linux(ターミナル):
Shell# Documentsフォルダに移動する例 cd /Users/YourName/Documents
現在のフォルダを確認する方法:
Windows:
Shell# 現在いるフォルダのパスが表示される cd
Mac/Linux:
Shell# 現在いるフォルダのパスが表示される pwd
ファイルがあるか確認する:
Windows:
Shell# フォルダ内のファイル一覧を表示 dir
Mac/Linux:
Shell# フォルダ内のファイル一覧を表示 ls
hello.py が一覧に表示されればOKです。
ステップ3: スクリプトを実行する
ファイルがあるフォルダに移動したら、実行できます。
Windows(コマンドプロンプト):
Shellpython hello.py
Mac/Linux(ターミナル):
Shellpython3 hello.py
実行結果:
Hello World
Pythonスクリプトを実行しています
これは3行目です
スクリプトの例
例1: 簡単な計算プログラム
Python# calculator.py # 消費税計算プログラム price = 1000 tax_rate = 0.1 tax = price * tax_rate total = price + tax print(f"商品価格: {price}円") print(f"消費税: {tax}円") print(f"合計: {total}円")
実行結果:
商品価格: 1000円
消費税: 100.0円
合計: 1100.0円
例2: 繰り返し処理
Python# greeting.py # 複数の人に挨拶するプログラム names = ["太郎", "花子", "次郎"] for name in names: print(f"こんにちは、{name}さん!")
実行結果:
こんにちは、太郎さん!
こんにちは、花子さん!
こんにちは、次郎さん!
スクリプトが適している場面
- ある程度の規模のプログラムを書くとき
- 繰り返し実行したいとき
- プログラムを保存して管理したいとき
- 他の人と共有したいとき
- 自動化したいとき(毎日実行など)
例: 毎週実行する報告書作成プログラムなど。
3. Jupyter Notebook
Jupyter Notebookとは?
Jupyter Notebookは、ブラウザ上でPythonコードを実行できる環境です。
特徴:
- コードと説明文を一緒に書ける
- 実行結果がその場に表示される
- グラフや表を美しく表示できる
- データ分析や学習に最適
Jupyter Notebookのインストール
Shell# pip を使ってインストール pip install jupyter
Jupyter Notebookの起動
Shelljupyter notebook
すると、ブラウザが自動で開き、Jupyter Notebookの画面が表示されます。
Jupyter Notebookの使い方
セル(Cell)とは
Jupyter Notebookでは、「セル」という単位でコードや文章を書きます。
セルの種類:
- コードセル: Pythonコードを書く
- Markdownセル: 説明文を書く(見出し、箇条書きなど)
例: データ分析の記録
Python# セル1(Markdownセル) # 売上データ分析 このノートブックでは、2024年の月別売上を分析します。 # セル2(コードセル) sales = [100, 120, 150, 130, 140, 160] print(f"合計売上: {sum(sales)}万円") print(f"平均売上: {sum(sales) / len(sales)}万円") # 実行結果: # 合計売上: 800万円 # 平均売上: 133.33万円 # セル3(コードセル) import matplotlib.pyplot as plt plt.plot(sales) plt.title("月別売上推移") plt.xlabel("月") plt.ylabel("売上(万円)") plt.show() # 実行結果: # (グラフが表示される)
Jupyter Notebookが適している場面
- データ分析をするとき
- 学習記録を残したいとき
- 他の人に分析結果を共有したいとき
- グラフや表を含むレポートを作りたいとき
例: 売上データを分析して、グラフ付きのレポートを作成する。
3つの方法の比較
| 方法 | 用途 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| REPL | 動作確認、簡単な計算 | すぐに試せる、対話的 | 保存されない、複数行は不便 |
| スクリプト | 本格的な開発、自動化 | 保存・共有できる、大規模開発向き | すぐに試すには手間 |
| Jupyter | データ分析、学習記録 | 説明とコードを一緒に管理、グラフ表示 | 起動が必要、Webブラウザが必要 |
使い分けの例
場面1: 新しい関数を学ぶとき
1. REPLで基本的な使い方を試す
2. 理解したら、スクリプトファイルに保存
3. より詳しく学ぶならJupyterで記録
場面2: データ分析プロジェクト
1. Jupyterで探索的にデータを分析
2. 確定した処理をスクリプトファイルにまとめる
3. 定期実行するスクリプトとして利用
場面3: プログラミング学習
1. REPLで文法を試す
2. 練習問題をスクリプトファイルで解く
3. 学習記録をJupyterにまとめる
よくある間違い
間違い1: REPLでファイルを実行しようとする
Python# ❌ 間違い >>> python hello.py File "<stdin>", line 1 python hello.py ^ SyntaxError: invalid syntax
原因: REPLの中では、Pythonコードしか実行できません。ファイルを実行するには、REPLを終了してから、コマンドプロンプト/ターミナルで実行します。
Python# ✅ 正しい >>> exit() # まずREPLを終了 $ python hello.py # コマンドプロンプトで実行
間違い2: スクリプトに >>> を書いてしまう
Python# ❌ 間違い(hello.pyの中身) >>> print("Hello") >>> print("World")
原因: >>> はREPLのプロンプトであり、スクリプトファイルには書きません。
Python# ✅ 正しい(hello.pyの中身) print("Hello") print("World")
間違い3: Jupyterを起動せずにファイルを開く
# ❌ 間違い
ダブルクリックで .ipynb ファイルを開く
→ テキストエディタで開いてしまい、読めない
原因: Jupyterのファイル(.ipynb)は、Jupyter Notebookを起動してから開く必要があります。
Shell# ✅ 正しい jupyter notebook # まずJupyterを起動 # ブラウザでファイルを選択して開く
練習問題
問題1(基礎)⭐☆☆
3つの実行方法の名前を挙げてください。
💡 ヒント
このレッスンで説明した順番に答えてみましょう。
✅ 解答例
- REPL(対話モード)
- スクリプト実行
- Jupyter Notebook
解説: それぞれに適した使い道があります。学習の最初はREPLとスクリプトを中心に使い、データ分析を学ぶ段階でJupyterも使い始めるのがおすすめです。
問題2(基礎)⭐☆☆
以下の場面で、どの実行方法が最適か考えてください:
a) 「10 × 15 はいくつだっけ?」とちょっと計算したい b) 毎週実行する売上集計プログラムを作りたい c) データ分析の結果をグラフ付きでレポートにまとめたい
💡 ヒント
- すぐに試したい → REPL
- 保存して繰り返し使いたい → スクリプト
- 説明とコードを一緒に管理したい → Jupyter
✅ 解答例
a) REPL(対話モード)
- 理由: ちょっとした計算なので、すぐに試せるREPLが最適
b) スクリプト実行
- 理由: 繰り返し実行するプログラムは、ファイルに保存して管理する
c) Jupyter Notebook
- 理由: グラフと説明を一緒に表示できるため、レポート作成に最適
解説: 状況に応じて適切な方法を選ぶことで、効率的に作業できます。最初は使い分けが難しいかもしれませんが、使っていくうちに自然と分かるようになります。
問題3(応用)⭐⭐☆
REPLで以下の操作を試してみましょう(実際に手を動かす問題です):
- REPLを起動する
10 + 20を計算するmessage = "Python"と入力するmessageと入力して、変数の中身を確認する- REPLを終了する
💡 ヒント
- Windows: コマンドプロンプトで
python - Mac/Linux: ターミナルで
python3 - 終了:
exit()または Ctrl+D(Mac/Linux)、Ctrl+Z→Enter(Windows)
✅ 解答例
Python# REPLを起動 $ python # 計算 >>> 10 + 20 30 # 変数に代入 >>> message = "Python" # 変数の確認 >>> message 'Python' # REPLを終了 >>> exit()
解説: REPLでは、このように対話的にPythonを実行できます。新しい文法や関数を学ぶときは、まずREPLで試してみるのがおすすめです。間違えても大丈夫なので、どんどん試してみましょう。
まとめ
このレッスンでは、Pythonの実行方法を目的別に使い分ける考え方を学びました。
- Pythonの代表的な実行方法として、REPL、スクリプト、Jupyter Notebookを整理しました。
- REPLは短いコードの確認や試行錯誤に向いていることを理解しました。
- スクリプト実行は、コードを保存して再利用する開発に適していると確認しました。
- Jupyter Notebookは、コードと説明を一体で扱う学習・分析に有効であると学びました。
- 作業内容に応じて実行方法を選ぶことが、効率的な学習と開発につながると理解しました。